【1stガンダム-02話】ガンダム破壊命令

初代ガンダム

Aパート

第一話ラストで打ち込まれてきたミサイル2発のために大損害を受けます。防空体制どうなってんの! とも思いますが、サイド7は辺境です。戦争も他人事感があったのでしょう。防空体制も常にあったわけでは到底ないだろうし、軍人もうようよしていたわけではないということです。というのは、この時点で連邦は激しく劣勢で、地球にも降下されて各地を占領されていて虫の息状態なんですね。その辺の厳しい台所事情が透けて見えたというべきでしょうか。

ミサイルが被弾して穴が開く。空気がブワーッと漏れ出していき……という描写も、子ども心には「宇宙で穴が開くと吸いだされるのか!」という感動があったものです。そして穴もすぐ塞がなければならないわけですが、何か泡みたいなものが出てきてぺちぺちと穴に貼りついて塞ぎます。すげぇな、泡! なおこの泡は後にも何度も出てきた気がします。

穴は塞げたものの、爆風で吹き飛ばされた母子の子どもが行方不明。明示はされてないが宇宙空間に吐き出されたと思われる。容赦ないなというシーンです。名もなき人たちが次々死んでいく。助かったと思ったのに……という強烈なシーンです。

フラウのカーゴに向けて爆風が! しかし間一髪、ガンダム登場で防御成功! SUCCESS!!
あれ?車の位置と爆風の関係がおかしいな? あの作画だったら、爆風が当たるハズがないのだが、まぁそこはしょうがない。1970年代である。こまけぇこたぁいいんだよ!

だがしかしここはつっこみたい。

なぜかパオロ・カシアス艦長が砲座にいて撃っている。お前、他にすることあるだろ! と、思わず突っ込んでいると、リュウ・ホセイがやってきて代わると言い出す。お前ももっと早く代わりにこいよ! ていうか、艦長一人でなにさせてんの、ホワイトベース。逆に言えば、それくらい混乱状態にあったということかもしれない。艦長ももしかすると士官学校出ではなくて、一兵卒からのたたき上げだったのかもと想像できる。ジオンが宣戦布告するまでの間もきっとちょくちょく戦功を重ねていたのだろう。確か階級は大佐だった。

そしてさらにその艦長曰く「パイロット候補生のきみに撃てるのか?」。普通将校より軍曹とかの方が砲座慣れしてそうだけど。代わろうとした瞬間、至近弾を受けて艦長大ダメージ。これが致命傷となって、ルナツーに辿り着いた時に死去するんだよね。確かにあのダメージは死ぬわ。でもここもまさに間一髪で、艦長が交代を一瞬ためらわなければ死んでいたのはリュウの方だった。実力云々以前に「運次第で簡単に死ぬんだよ、戦争って奴はな」っていう富野由悠季の強烈なメッセージを見た感じがします。

さて、場面はシャアのムサイ(ファルメル)へ。
シャアは開口一番「きみは私とデニムの命令は守ったのだ、気にすることはないスレンダー軍曹」と労います。そして「あ~りがとぉうございます!」と、やたらと嬉しそうなスレンダー。……というより君、どうして腕を怪我しているのかね? 思わず突っ込んでしまった。

しかしシャアはスレンダーを労いはしても、その報告を鵜呑みにはしない。曰く「連邦軍のモビルスーツが君の言う通りの性能とはやや信じ難い」……できる男である。部下の功績をきちんと褒めつつも、全面的に信頼はしないぞという、飴と鞭の使い分けの出来る男ですね。

ドズル中将を呼び出すところで場面切り替え。中将、いきなりどえらい階級の人が登場するぞという話ですね。普通、少佐が中将をサクッと呼び出すってことはあり得ないと思うんですね。それが許されるということは、「戦時下の特別体制」あるいは「シャアとドズルが仲良し」あるいは「ドズルがシャアになんらかの命令を下し、ホットラインを設置していた」ということになります。というところで場面が変わります。ファーストは良く場面が変わるなーと思いますね。

そしてホワイトベースではセイラがフラウに負傷者の治療を手伝わせます。その頼み方も高慢です。さすがセイラさん。裏切らない。そのうえ「あなたはこっち」と、よりによって重傷の艦長に。フラウの表情からして、かなり凄惨な状態だったと思われます。普通、この年齢の子であれば他人の傷なんて耐えられないはずなんですが、この程度のショックで済んだのは、目の前で母と祖父を爆死させられたからだとも想像できます。そのショック状態が続いていたのか、あるいは、母たちの死にざまがアニメで描かれる以上に凄惨だったからかもしれませんね。

そしてそこにブライト登場。「サイド7に入った者は医師軍人とも全滅。負傷兵の中で戦闘に耐えられるものは10名とおりません」。たった2機のザクに、と呟きますが、本当だよ。モビルスーツが超怖いのは分かってるけど、それにしちゃあまりに無防備じゃないか? と思ったりもしますが、ここも深読みすると「絶対的軍事機密だったからこそ、護衛戦力を回せなかった」「台所事情が超まずかった」「いざとなったらガンダムで戦えば良いと思った」などなど、いろいろ理由が思い浮かびます。実際THE ORIGINではパイロットがサクッと乗り込もうとしますよね。やられますけど。

そしてこのシーンでブライトが実質的に艦長になった感じがしますです。なし崩しですね。ホワイトベースはこの後43話に至るまでずっとなし崩し的に使い潰されていくのです。いや、逆襲のシャアでもそんな感じかも。

そこでミライ・ヤシマ登場。後にミライさんの婚約者が出てきますが(彼は「逆襲のシャア」にも登場する)、もうこの時点で「いいところのお嬢さん」ということがわかります。スペースクルーザーの免許があるらしいですが、それだけでちょちょっとやれば動いちゃう。すごいぞホワイトベース!

考えてみればガンダムも「学習型コンピュータ」を搭載しているわけですから、ホワイトベースだってその大半が自律制御のはず。覚える所だけ覚えれば基本操作は同じようなものかもしれません。優れたインターフェイスはどんなシステムの上でも優れているわけですから、ホワイトベースの操舵もそんな感じなのかもですね。ただ、思うのがブリッジ(ブライトたちのいるところ)がめっちゃ無防備な点。実際、ルウム戦役(オープニングで出ている)では、ブリッジをぼっこぼこに狙撃されて多くの艦が沈んでいますが、ホワイトベース設計者はそこを学習しなかったんですかね。0093年、「逆襲のシャア」の時代(のネェル・アーガマ)には、戦闘時はブリッジが艦体に収容されるようになっているのですが。

そして登場、ドズル中将。意外とスタイルが良いのがわかります。あとデカい。やっぱり大きいです。ひとしきり愚痴を言う所から、割と軽口を言い合う間柄なのだなという事がわかります。ドズルは強面ですが、基本的に言う事は正論ですし、曲がったことが嫌い(というか器用じゃない)武人です。兄貴のギレン(ジオン軍の大ボス)、妹のキシリアに比べれば圧倒的に人として優れています。末弟のガルマを溺愛している事でも有名です。また、後の「ガンダムユニコーン」で出てくるミネバ・ザビのお父さんでもあります。実際ソロモン陥落時にちょろっと赤ちゃんミネバが出てきます。

さてのっけから盛大に愚痴られたシャアですが、特に動じる様子もなく「連邦軍のV作戦をキャッチしたのであります」とさらりと報告。スタイリッシュですね! 愚痴ってたドズルも表情一変。「さすが赤い彗星のシャアだな」「補給が欲しいのだな? 回す」と、功績に対してはちゃんと報いるタイプの上司であることがわかります。しかも話が早い。

ドズルはTHE ORIGINでは自分のことを「頭が悪い」と言っていますが、「やるべきところはきちんと押さえた上で、それ以外のこまけぇこたぁ良いんだよ」タイプの人間だと思います。ぜひ上司に欲しいし、上司になるならこうなりたい、と言う感じの人です。

ザクの補給を3機求めるシャアに対し、「ザクを3機も失ったのか!」とビビるドズル中将。
(ってあれ? スレンダーのザク帰還してなかった?←してたし、後にちゃんと出撃してる)

補給を待たずにコロニーに突入すると言い出すシャア少佐。
お供に突撃隊員を3名召集します。補給を待たないのかと問うドレン(ムサイの艦長)に対し、「戦いとはいつも二手三手先を考えて行うべきだ」の名台詞が登場します。ここなんですね、このセリフ。
「スレンダーは脱出した。ということは、逆もまた可能ではないのかな」と言い放ちます。勇気と行動力がある男ですが、付き合わされる方はたまりません。シャアの不幸は、圧倒的に使える男が部下にいなかったことですかね。同じ赤繋がりで「真紅の稲妻」ジョニー・ライデンとかが部下だったら話は全然違ったかもしれません。

さて、そんな最中ですが、アムロとブライトがモニター越しに対面です。ビビるブライト。
「子どもです、子どもがガンダムのコックピットに乗っているのです」……ブライト、お前も19やったよな? 

そしてセイラとフラウがサイド7に。危険地域だと思うのだけど、敵もいないという判断でしょうか。しかし、ともすれば置いていかれる可能性のある任務。生存者を探すって言ったって、コロニーそんなに狭くないでしょうに。地球に落ちたらどえらいことになる巨大建造物ですぜ。実際一年戦争初期で落ちてるしね。しかしそんなことも言ってられない状況ですし、セイラさんはそういう気質、フラウもいてもたってもいられなかったのかもしれないですね。

そしてそこでカイ初登場。いきなりセイラさんに平手打ちをくらいます。正直、なぜここまでぶんなぐられなきゃならなかったのか、よくわかりません(笑) カイとセイラさんは多分生理的に受け入れられない人種なのでしょう。そういうのならわかる。

そこで出ます、セイラさんの名台詞。
それでも男ですか、軟弱もの。あなたのようなひとはサイド7に一人で残っていればいいのです」
そんな、不良みたいな口の利き方、おやめなさい!
そして結局、負傷者の救出に手を貸すカイ。カイって悪ぶっているんですけど、実はすごく面倒見がいいんですよね。それは後に出てくるミハルとのエピソードでもわかります。結構な「漢」なんですよ。個人的にはホワイトベースクルーの中では一番人間味があって好きです。私利私欲だらけっちゃそうなんですけど、人情に負けるタイプというか。自分に正直なんですよ、彼。活躍はかなり後ですが、パイロットとしての才能も、彼には相当あるんですね。

シャアと部下3名がコロニーに向かいます。宇宙服に謎の噴射機つけただけの身体で宇宙に飛び出すとか、正気の沙汰じゃありません。命綱くらいないのか? と、大人の今は思いますが、当時は自由だったんですね、しみじみ。

そして機を見計らってドレンが命じます。「機関始動、推力3%、メガ粒子砲スタンバイ!」――確か「メガ粒子砲」の呼称はこれが初登場じゃないかな。なんかすごそうだなって感じがしますよね。で、今ならきっと「ギガ粒子砲」とか「ペタビーム砲」とか「エクサキャノン」とかになってそうですが、当時としては「メガ」はどえらい単位だったわけです。コンピュータでいえば、当時はまだフロッピーディスクが8インチから5.25インチへの過渡期。容量的には400kbとか800kbとかそういう世界です。ハードディスクの概念は1950年代からありましたが、1979年時点では「IBM 3370」というものが登場したばかり。容量も600MBに満たないもので、もちろん超高級品でした。なので、「メガ」というのは「手の届かない単位」という意味が込められてもいたんじゃないかな。という想像。

さてそのなにやらすごい粒子砲がサイド7に直撃。
シャア「少尉もなかなかやる」と褒めていますが、子ども時代には「何のために撃ったし?」って思いがありました。当時「撃つ」といえば「ぶっこわす!」に直結していましたから、この中途半端な攻撃の意味が解らなかったんです。つまりこれ、陽動ですよね。子どもには高度過ぎるって、富野由悠季。
そしてスレンダーが道案内。っておまえ、腕の負傷は……? スレンダーツッコミどころ大過ぎです。

場面は再びホワイトベースへ。艦長曰く「古来15、6歳で出陣がなかったわけではない。きみたちに期待する」――自分の死期を悟った遺言と聞くとしんみりしますが、実際の所「もうどうにでもなーれ!」な心境だったに違いありません。

ブライトはしょーがねーなーという表情(こいついつもそういう表情)で言います。
「アムロきこえるか、サイド7に残ったガンダムのパーツは破壊しろ」
しかしアムロ君は素直には聞きません。「どうしてです、まだ3機分くらいは」と異議を申し立てます。確かにそうですよね。使えるパーツ、しかも大事なものらしいものがゴロゴロ落ちているのです。破壊しろって言われても……。しかしそんなアムロにブライトさんはキレ気味に言います。「ジオンに機密を渡すと言うのか!」いや、そこはもっと穏やかにいこうぜ。と思ったけど、わずか19歳(キャリア半年)で軍事機密を任される重責を負わされたのだから仕方ないのかな。

アムロが「スーパーナパーム」という言葉を発した時、パオロ艦長は「適格だ、任せなさい」と言いますね。アムロ、いつの間にそんな武装の名前を知ったのか。マニュアルが超読み易かったのか、あるいはガンダムの武装インターフェイスがめちゃくちゃ洗練されているのか。どちらにしてもガンダムとアムロはスゲェという話になります。

そして生存者がいないか確認していたセイラさんが、不審なピンクマンを発見します。
ダッシュボードの拳銃が光る。それを躊躇なく手に取るシーンだけで、セイラさんが「拳銃の扱いに慣れている」ことが暗示されています。そこでAパート終了。
「あのピンクマンとセイラさんが対決するのか!?」ってCM中もチャンネルを変えさせないという引き方ですね。さすが。

Bパート

ピンクマンことシャアは、ガンタンクやガンキャノンのパーツを調べています。熱心に激写。
そこでセイラさんが「動くなワレェ(嘘)」と登場するわけです。この瞬間は気付いていないんですが、すぐに「似ている」と感じるのです。
セイラさんはヘルメットを取るように指示。ついでになぜかマスクも取っちゃうシャア。
動揺するセイラ。シャアはその瞬間を逃がしません。けっこうな距離があったはずですが、シャアの足がセイラの拳銃を蹴り飛ばします。シャアの足が5mくらいないと説明がつかない一撃です。
しかし「アルテイシアにしては、つ、強すぎる」と、なぜかビビるシャア。そう、シャアの中ではセイラさんことアルテイシアは、泣き虫な妹で止まっているわけですから(THE ORIGINを見てくれ)

そこにずごっとガンダムが登場! シャアはさっそうと逃げる。シャアのすごいところは「逃げるのを躊躇わない」ところだと思うんですよね。とにかく生き延びることに貪欲。倒せそう、利用できそうな相手は徹底的に潰したり利用したりし、やばいと思ったらさっさと逃げる。戦場で長く生きる秘訣を体現している感じがします。
そしてそんなシャアをビームライフルで狙うアムロ。シャアはサクッと逃げおおせてアムロも諦めます。適当でもいいから一発ぶっ放せば当たったかもしれないのに、と思うのですが、ここでは「撃たなかった」のではなくて「撃てなかった」のだということがこの後のシーンでわかります。
セイラはガンダムの手の中で「兄さん……」と一言。これだけで二人の関係性が完全にわかっちゃうあたり、すごいな、ガンダムすごいぜ!(昆虫すごいぜ!な感じで)

そしてガンダムの積み込みに乗じてシャアが軍港に侵入。逃げはするけど諦めない男、それが赤い彗星のシャア。そんなシャアを撃ちまくるクルーたち。無茶苦茶撃たれてるのにあたらないシャア。双眼鏡カメラで激写! そうか、第一話でジーンが双眼鏡を使っていたのは、撮影のためだったのか! いや待て、ザクの外部カメラには録画機能がないのか? うーん、謎は解けない。

そんな風に思っていると、ブライトが双眼鏡カメラを破壊。シャアの大失態。激写した写真もパーです。ミノフスキー粒子があるので「クラウド保存しときゃよかったやん」という現代のツッコミにも無敵です。できません、ミノフスキー粒子散布下では、無線はほぼ使えませんから、オンライン等の手段でのバックアップがとれないんですね。なんてこった、1979年。2020年のツッコミを完全防御するなんて、とても恐ろしい時代だわ。
ところで……一緒に来てた突撃隊員なにしてたん?

そしてコロニーの外で、生身の人間(シャアと3人の突撃隊員)を狙うアムロ。しかし、なかなか撃てない。照準ではばっちり捉えているのに引き金を引けず、結局適当に「撃つぞ、撃つぞ、撃つぞぉ!」とバンバンバン。ビームライフルの発射音って、「でふゅーん」って聞こえるけど、なんて書けば良いのだろう。
しかし至近距離をビームが通っていくと言うのに怯まないシャア。「下手に動くと当たる」と言ってるけど、結局運だよね。というか、アムロ、照準でばっちりあなたを捉えてますけど……。

そしてようやく! ホワイトベースが出撃します! なんや変な形の船やな~と思ったら、これ「木馬」って呼ばれるんですよね。トロイの木馬になぞらえて。「変なのー」って言ってたら中から兵隊わんさと出てきてえらい目に遭うっていう伝説の。確かに「変なのー」って言ってたらガンダム出てきた、とかシャレにならないわな。

そしてブライト曰く「ガンダムのアムロ君へ。WBから遠すぎるようだ。本艦の右10kmに位置してくれたまえ」。10kmっておい、と思うけど、宇宙のスケールのでかさがここでわかるわけですね。でも10kmっていくら何でも遠すぎないか? いや、ビームライフルの弾速考えれば別に射程内なら何でもいいとは思うけど……。

そしてホワイトベースのブリッジシーンが映し出されるのだけども新クルー(軍人じゃないメンバー)がガチの素人ばかりなのがたったの1分でわかる。すごいぜガンダム。

リュウ・ホセイの乗るコアファイターが発進。リュウはなんか熟練の兵士感があるんだけど、実際はシミュレーションを2回しただけという戦闘のド素人。普通は瞬間的に撃墜されてしかるべきポジションですが、アニキポジでもあるので死にません。意外としぶといです。

ミサイルがふわっと飛んできてホワイトベースが避けられない!(ミライさん素人やし……)
そこでアムロが「やってみます」 ビームライフルで二発とも狙撃。マジか。すごいな! 人間CIWSだな!! とはいっても、後には核ミサイルの弾頭部の中の信管だけ(しかもビームサーベルで)破壊したりするしな。

そんなミサイル陽動に引っかかっているうちに、ムサイから射出されたモビルスーツ二機に、シャアとスレンダーが乗り込んでしまいます。「一機は通常の3倍のスピードで接近しています!」とか言ってますが、ホワイトベースのレーダー的に、スレンダーもぴったりつけてきてるよね? 実はスレンダーってすごい奴なんじゃね? って気がします。ルウム戦役生き延びてるはずだし、デニムもスレンダーもかなりの実力者だろうなとは思うのですが(ジーンは新兵なので除外)

そこで出ます、パオロ艦長の「逃げろぉ!」が。後のガンダムゲームでは、ありとあらゆる敵に遭遇するたびに「逃げろぉ」と言わされるきっかけになってしまった一言です。パラメータ的には割かし優秀なんだけどな。そこで連邦からも「赤い彗星のシャア」という名前が広く認知されていることが分かります。一瞬で。ルウム戦役では、シャアは一人で5隻の戦艦を沈めたとか。THE ORIGINでも盛大にぶっこわしてますからね。マゼランだろうがサラミスだろうが、赤い彗星はフルボッコです。

そして来ます、名台詞!
「見せてもらおうか。連邦軍のモビルスーツの性能とやらを」
かっこいいよ、シャア。新兵器相手に全くビビってない! そしてそれは、スレンダーの報告を全然信用してなかったという証拠でもあります。

一方のアムロは「やります。相手がザクなら人間じゃないんだ。僕だって」と。「人間じゃないんだ」というセリフ。アムロだって中に人間が乗っているのは知っています、もちろん。だからこれは言い聞かせているんですね、自分に。

そしてシャアとアムロの初対決。これが「逆襲のシャア」に至るまでの因縁の対決の始まりです。
しかし、シャア超速い。シュッと消えます、シュッと。
「バカな! 直撃のはずだ!」驚愕するシャア。だからザクマシンガンは効かないってば……。命中時にけっこう爆発してるところを見ると、徹甲弾ではないかもしれない。榴弾の一種だろうか? もしこれが高速徹甲弾とかだったら意外とダメージいったかも? とか思いますが、ジオンはそんな分厚い装甲相手にするときはザクバズーカを使っていたはずなので徹甲弾自体がなかったか、使い切っていたか。いずれにせよ、物資不足がシャアの足を引っ張ったわけです。これが第三話に繋がるわけですね。うまいなー!

しかしアムロも本能的にシャアが危険だと悟ります。「これが、戦い……!」……そりゃいきなり敵の超エース級がやってきたわけですからビビりますよね。田舎のゲーセンCPU相手にそれなりに戦っていたところで、突然すごい奴に乱入された時の気分でしょうか。しかしシャアはいろいろ仕掛けますが、ガンダムはひょいひょいかわしてしまいます。


普通のライバルキャラだったらここはいったん主人公をぼこぼこにするところだと思いますが、「速い、なんという運動性」とか言っちゃって、明らかに「やべぇわ、これ」感を出しています。
そんな最中、我らがスレンダーが叫びます。「少佐、武器が違います。自分はあの武器は見ていません!」……これ、当時意味が分からなかったんですが、スレンダーって考えてみればヘッドバルカンとビームサーベルしか知らないんですよね。そりゃビビりますよ。

そこでシャアがまた名言を吐きます。
「当たらなければどうということはない!」

援護したスレンダーのザクをビームライフルで一撃。どかん。
シャアもさすがに唖然として言います。
「一撃で、一撃で撃破か。なんということだ。あのMSは戦艦並みのビーム砲を持っていると言うのか」

しかし幸いにしてガンダムはビームの弾切れ。シャア撤収。子ども的にはどうしてここでシャアが反撃に出ないのか謎でしたが、この時のシャアには「ガンダムの弾が切れたこと」を見極める余裕がなかったという事なんですね。その証拠に「か、火力が、違いすぎる……!」と言い残して去っています。弾切れだと知っていたらシャアのことですから執拗に反撃していたでしょう。

アムロとリュウが無事に帰還します。コアファイター、地味に活躍してた気がする。地味だけど。ていうか、セイバーフィッシュ(連邦の主力宇宙戦闘機)くらい配備しとこうよ、ホワイトベース……。

そしてブリッジの1カットで、「カイとアムロが知り合い」ということが分かります。すごいな、この演出。セリフもなしで「ああ、こいつら仲は良くないけど知り合いだな」ってわかります。

初陣お疲れ様なアムロに対して、ブライトは言い放ちます。
「ガンダムの性能をあてにしすぎる。戦いはもっと有効に行うべきだ」……おまえ、なにさまやん。
アムロ「な、なにっ」と、半ギレ。わかる。命を賭ける戦いをして、艦を無事に守り切った男にはまず労いだよな!!! シャアの上司、ドズル中将とは明らかに器が違うことがよくわかります。
そんな半ギレアムロに、ブライトは畳みかけます。
「甘ったれるな。ガンダムを任されたからには貴様はパイロットなのだ。この艦を守る義務がある」……イヤちょっと待て。正規軍人のお前らが不甲斐ないからアムロががんばったんやないか! その善意を「義務」と言い換えられたらアムロじゃなくても「言ったな……!」って反応すると思います。ブライトの若さと、若さゆえの頭の固さ、正論こそ正義と思ってるのを隠せない心境が描かれているのかもしれませんが、ブライトは嫌い。そんなブライトも「そう言わざるをえないのが現在の我々の状態なのだ」と、ちょっとだけ自己弁護します。が、その次に言うセリフがお前が碇ゲンドウの元ネタかよ! っていうセリフ。
「やれなければ今からでもサイド7に帰るんだな」
乗るならば早くしろ、でなければ、帰れ!
……似ている。

しかしアムロの方が一枚上手というか大人でした。
「やれるとはいえない。けど、やるしかないんだ」……よく言った、アムロ。おまえ、男だよ、漢だよ。このセリフは熱い。静かだけど熱い。CVの古谷さんの演技もすごいんだよ、ここ。

だけど、アムロも一言モノ申したい。そこが若さ、なわけですが、ブライトはもっと大人げない。
「ぼくにはあなたが」とアムロが言いかけたところで、ブライトは「憎んでくれていいよ」とその言葉を中断させてしまうわけです。話を聞かない上司の典型ですね。あーやだやだ。

そしてナレーションにてルナツーの解説。連邦軍の最前線基地があることが説明される。相変わらずナレーションに無駄はないな~。と思ったところでおしまい。

一言

演出やば。1言、1カットでがっつり見せてくる。
そしてこうして書き出してみると密度が第一話以上に濃い。濃すぎる。濃いer、濃いest。
そして今回の原稿、下書き時点で1万文字あるんですが……。

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