【1stガンダム-03話】敵の補給艦を叩け!

初代ガンダム

Aパート

艦長のっけからピンチで登場。「痛み止め」を断っている辺りで、自分の死期を悟っているように見えますね。あとは物資の心配もしているのでしょう……。でもブライト、そこは無理にでも痛み止めを使わせるべきだったと思うよ……。しかし、宇宙世紀になっても、ナノマシンで傷を塞ぐ、とかはないのですね。ってそりゃそうだ、放送当時1979年。「ナノ」という単位が知られていたかどうかさえ怪しい。

そしてホワイトベース内では、民間人が文句や要求ばっかり。アムロたちも民間人ですが、文句や要求ばかり言ってくるのは(戦えない人は仕方ないにしても)戦おうともしない人たち。フラウやセイラにしてみれば「ふざけんなよ」な気分だったかもしれません。でもこの40年も前から、人間って進化してねーなーって思いますね。口ばっかりなやつは手を動かさないわけです。

さて、そんな中で、ブライトとセイラがエレベータの中に。ここ、結構大きい伏線だと思うんですよね。

ブライト「サイド7にくる前はどこにいたんです?」
セイラ「答える必要はあるのかしら?」

たったこれだけの会話で、二人の関係性や立ち位置が見える。そしてブライトが会話を続けます。

ブライト「宇宙にでたのは初めてなんです」
セイラ「エリートでらっしゃったのね」
ブライト「皮肉ですか」
セイラ「弱気は禁物でしょう、ブライト」

ある意味、この挑発的なセイラさんのセリフが、ブライトをショートさせちゃった。作戦を多数決で決めるとか……。

ミライが「シャアの攻撃」を「時間の問題」というものの、ブライトは明らかにイラッ。プライドばかり高い若造っぷりがよく現れています。多分彼もそのことには思い至っていたはず。でも、民間人に先をこされてイラッときたのでしょう。ああだこうだと言い返します。反論のための反論ばっかり。嫌な上司No.1です。

とおもったら、シャアがドズル中将に「補給がしょぼい」と文句を言っています。あれ、できる上司だと思っていたのにな、ドズル。

ドズル曰く「十分な戦力で戦える昔とは違うんだぞ!」……昔って言っても、数ヶ月っすよね……。ある意味ここも推測のしどころで、戦況が急激に悪化したとも言えるわけですね。
シャアは不満げに言います。「敵のMSの性能が皆目わからんのに!」……現場って、結局は上層部の「戦力の逐次投入」に泣かされるんですよね。わかる、わかるぞ、シャア!

場面は戻ってホワイトベース。フラウがアムロに「着替えないと臭いわよ」と言い放つ! でもここで大事なのは「臭い」という嫌悪感ではなくて、アムロが嫌われるのは嫌だ、というフラウの思いやりなんですよね。その証拠に次に「ブライトを気にしてムキになることないのよ」と言ってくれちゃいます。あれ、フラウってこんなにいい子だったっけ?

しかし、アムロはブライトの名を聞いて明らかにムキになります。そして「そんな事関係ないよ、死にたくないからやってるだけさ」と。アムロは空気を読めない子ですが、この後半部は本音だったと思います。だって、いきなり命を賭けた戦いを義務化されてるわけですし。そのうえ、いきなりブライトにイチャモンつけられてるし。アムロでなくてもイラっとくるさ。

シャアのムサイが攻撃しない理由をミライさんとブライトが話し合っています。ミライさんの直感は的中しているわけですが、ブライトは煮えきりません。そこでなんとミライさん、先制攻撃を提案。そのうえダメ押しに「もう一度シャアの攻撃を受けて守りきれます、ブライトさん?」と。もうこうなったらブライトはカッカしちゃってだめです。嫌な上司だ。で、セイラさんに「どーしたらよかべか」と泣きつくんですが……。

セイラさん「艦長さんに訊いてみたら?」……セイラ流毒舌殺法!! これ、つまり、「私はあなたを責任者とは認めていませんよ」という意思表示ですよね。かなりきつい。ナイーブなブライトは即座に傷ついて「そういう言い方、ヤメてほしいものだな」と、言い返すのです。打たれ弱いぜ……。

で、結局優柔不断な上に傷心のブライトは、今後の作戦について、ブリッジで多数決という暴挙に。ブライト、大丈夫か。責任回避したい気持ちがありありと表れていますし、挙手も様子を見て最後の方。だめだこりゃ。そんなブライトを睨んでいたアムロが最後に挙手。アムロはブライトの本質を見抜いているんですね、この時点で。さすがニュータイプ。アムロは直情的なところはありますが、他人には人一倍敏感です。だから、リュウみたいに表裏のない人物には本音を吐露できるんですね。私の中ではアムロはデキる男です。現代社会でこそ生きる性格・才能かもしれない。

そして出撃。アムロ、さりげに初カタパルトです。実は「アムロ、いきまーす!」じゃないんですね、ここのセリフ。「いきます!」だけです。確か「アムロ、いきまーす」は一回しか言ってなかったような?

で、ブライトさんの指揮能力の低さが「8分後に敵が視界に入る。それまでに手引書をよく読んでおけ」にも表れています。それまで相当時間があったはずなのに、訓練どころかマニュアルの一つも読ませていない。アムロに「義務だ!」とか言ってるくせに、カイや他の民間人には何も言えない。ぶっちゃけ、ブライトこそ「軟弱者」だと思うんですよね。あ、だから冒頭のセイラの塩対応があったのか。

シャアとガデムが何やら会話していますが、割とどうでもいいです。パプア補給艦がボロいってことを言ってるんですが、さりげにガデムも刺しているシャア。セイラといいシャアといい……。

その間にアムロのガンダムと、リュウのコアファイターが接近。リュウがアムロを素人呼ばわりしてますが、この時点ですでに、リュウよりアムロの方が実戦回数多いから!! なに、あのリュウの謎の玄人感。

ここで面白いのが、ガンダムのバズーカ砲弾を「ミサイルみたいな何か」と誤認しているところ。自分たちはさんざっぱらぶっ放してきたはずなんですが、要はムサイのオペレータが「敵にモビルスーツがいる」ということをまだ認識できていなかったということでしょうね。

そしてシャアが、あの冷静なシャアが慌てて出撃するところでAパートおしまい。今回、シャアは終始焦りっぱなしなんですが、つまり、シャアにとっても「補給は超大事」ってことを表しているのでしょう。また、母艦(ムサイ)がやられたら捕虜になるしかありません。補給艦と母艦をたった一人で守り通すという難易度Sの任務を与えられてしまったシャア。ザクの補給がもうちょっと早ければ……!

Bパート

後半は終始戦闘です。が、ガンダム無双ではなく、「スーパーエリートであるシャアが、孤独に、超必死で頑張る戦闘」です。

ムサイのオペレータが敵がなんだかわかっていないうちに、シャアは攻撃がモビルスーツによるものと看破します。ガンダムバズーカは初登場ですが、さすがはシャア。できる男です。

ムサイの艦長・ドレンが前回は「メガ粒子砲」とよんでいたものがぜか「メガ砲」に。連邦の前線基地(ルナツー)目前で主砲の充填まで5分20秒って。かかりすぎやろ!!!

ザクマシンガンでバズーカを迎撃しようとするシャア。でもシャアよ、そりゃ無茶だよ……。

そして始まるシャアザクとガンダム肉弾戦。宇宙プロレス! なんて頑丈なマシンなんだと驚愕しますね。「ファイブスター物語」では、モーターヘッドは倒れたら壊れますぞ。

シャアが叫びます。

「MSの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを……おしえてやる!」

だがしかし、シャアがそんなふうにガンダムに引き寄せられているうちに、ホワイトベースがムサイを攻撃。救援に向かうシャアを執拗に追うアムロ。

「ブライトと約束したんだ。僕がシャアをひきつけておくってな!」

嫌いな上司に文句を言われたくないから、仕事はきちっとやるぜ! そういう新進気鋭の心がけが垣間見えます。アムロはデキる男。実際、この作戦でもアムロはちゃんと目的完遂してますからね。仕事のできる若き営業マンです。難易度の高い顧客だって、バッチリ墜としてみせます!

さて、そんなアムロに向かってシャアはまたあの名言を吐きます。

「ええい、連邦軍のMSは化け物か!」

そして5分20秒たったのでしょう。ムサイから砲撃が来て、ホワイトベースのブリッジをかすめます。もうね、ブライト動揺。「ガンタンクはどうした、砲撃を砲撃を!」とか、まだ出撃もできてないガンタンクに怒鳴り散らします。むちゃくちゃや、この上司。クルーのみんなの忍耐力に乾杯であります。特にオペレータの二人。

そんな役立たずなブライトに反して、セイラさんは冷静です。ガンタンクのカイに向かって「3秒で発進。よろし?。よろし? ですよ、よろし? カイはヘヘッと笑いつつ「よろしいもよろしくないもないんでしょ?」と吹っ切ったような表情を見せて反応するのですが、その後はへっぽこでした。

カイ「ミサイル打ってきたらどうするんだよ!」
ハヤト「わかりません!」……こんな感じ。

そしてMS-05「ザクI」登場。同時にパプア爆沈。なんちゅうもろい艦じゃ……。

そして愛する自分の艦を撃沈されたガデムさんブチ切れ。
「あれか、連邦の作ったMSってのは!」めっちゃ速いザクI!!! シュッって跳んだよ、シュッって!

「このザクとてワシと百戦錬磨の戦いをくぐりぬけてきたのだ!」と、ガデムさん言いますけど、MS-05が生産されたのって0075年……4年間で百戦錬磨とは。百戦錬磨……(哲学)

そして武器も持たずにショルダーチャージ!!! 「素人め、間合いが遠いわ!」とか言ってる割にはビームサーベルであっさりどかん。ショルダーチャージ一発でバラバラになるとでも思っていたのか……。でも多分そのおかげでガンダムは武器的な意味で戦闘不能になり、多分そのおかげでシャアは助かった? のかな?

そんなシャアはちょっと苛立っています。混乱している感じです。人間臭いですね~、こういうところ。
「どういうことなのだ。モビルスーツにしろあの艦にしろ、あきらかに連邦軍の新兵器の高性能の前に敗北を喫した。それはわかる。しかし、どういうことなんだ……」

そして帰ってきたアムロに、またあのやくたたずマン・ブライトがイチャモンをつけます。

「もっと立ち向かい方を考えろ」
「はい」←アムロめっちゃオトナな対応。さすがデキる男!

からの……

リュウさん、僕、本当にあの人を殴りたくなってきた!」という本音の吐露! 空気読めてるよ、アムロ!!!

ていうか、ルナツーはなにやってんの。

一言

「補給」の大切さに焦点があたっている回。当時としてはすごく画期的だったんだろうなと想像できます。また、主人公のライバルキャラ=シャアがめっちゃ慌ててる。東奔西走八面六臂の大活躍をして、なんとか主人公と五分に持ち込んでいる感じも、当時としてはすごく斬新な演出だったんだろうなと思います。ライバルがかっこいい、ライバルが焦る、ガチで駆けずり回る、最後は動揺している……など、「敵」もまた「人間」というのをよく見せつけているなーって印象です。

アムロのバズーカが弾切れしてるところも良いですね。前の話ではビームライフルがエネルギー切れおこしていたりして、「たとえ主人公の機体であっても、無限には戦えない」ことをわかりやすく示しています。スーパーロボット当たり前だったガンダム以前からは想像もつかない話じゃないかな、これ。

また、ガンダムの中では、人がひどくあっさり死ぬ。名前があろうがセリフがあろうが階級が高かろうが、むちゃくちゃ簡単に死にますし、ガデムの部下に至ってはコアファイターに直接撃たれて死んでいたりします。すげぇなガンダム。

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