【1stガンダム-04話】ルナツー脱出作戦

初代ガンダム

Aパート

ホワイトベースがようやく光るジャガイモこと、ルナツーへ。最大直径180kmあるらしい。
このルナツー、突っ込みどころがたくさんある宇宙要塞なんですよね。連邦軍唯一の宇宙要塞なのだから、常時ガッチリ守っておくべきだと思うのですが、ぶっちゃけ無防備過ぎです。後にもでてきますが、とにかく無防備です。まず、「艦の出入り口」が1箇所しかない……。レーダーがまともに働いていない、外で警戒している戦力が一つもない……。収容艦がとても少ない。宇宙要塞というにはあまりにもおそまつな構造物です。連邦、守る気ないだろ……

で、入港するなり拘束されるホワイトベースに乗っていた人たち。ブライトさん、士官に抗議するのですが、士官はまったく聞く耳持たない。ルナツーにいるのは現場叩き上げの人たちかと思いきや、のらりくらりの使えない上司軍団みたいな感じ。ワッケインの頭の硬さが融通の利かなさに変化して部下たちに伝播したのでしょうね。ひどいものです。

そしてそのワッケインが遅れて登場。この人の言い分、とにかくめちゃめちゃ頭が固い軍規最優先。民間人軽視? というより、自分の頭で考えようとしてない。ホワイトベースをAAA級の機密と言っておきながら、恐ろしく軽視しているようにも感じられます。いや、軽視していたのかもしれません、実際のところ。ルウム戦役でモビルスーツ相手に痛い目にあっているはずですが、軍の中枢は、いまだ大艦巨砲主義が抜けきらない人たちなのかもしれません。
で、そのブライトよりも腹立たしいワッケインに対して抗議しようとするアムロを止めるフラウ。フラウ、引き時の分かるデキる女である。だが、ホワイトベースのメインクルーたちは、結局銃の力で隔離拘束されてしまうのであります。ワッケインとしては「民間人とヒヨッコが小賢しいわ」くらいの気持ちだったんでしょう。実際に、ブライトが「ワケをきかせてください!」と食って掛かるんですが、ワッケインは棒読みモードで「士官候補生と民間人が、みだりに軍のAAAの機密、すなわちホワイトベースとガンダムを使用したことによる」と言い放っておしまい。アムロの抗議に至ってはガン無視です。
そこにパオロ艦長が運ばれてきて、ワッケインに頼むわ~みたいなことを言うのですが、ワッケインは自分の考えに固執しているのでしょう、考えようという素振りすら見せません。ダメなヤツだ。

そしてガンダムは封印されてしまうのでありますが、すごい力技の封印です。バーナーで焼ききれる封印でいいのか? ガンダムに乗り込んで起動したら一発で壊せないか? などとツッコミたくなりました。ていうか、ガンダムって起動しっぱなしじゃないのか? 初回でも電源ONだったし。

ブライトは尚も抗議します。
「あのまま赤い彗星のシャアが追撃を諦めたとは思えません」……ブライトにしてはとても正しい判断。成長してるんだなってことがわかりますね。ブライトにしては
しかし、ワッケインは明らかに侮蔑的に「君に戦略を云々する資格はない」と言い放つわけです。
ブライトは「あなたは赤い彗星の恐ろしさを知らないんです」と尚も言い募りますが、ワッケインは「正規の軍人でない君の判断ならばそうも思えるだろうな」と、赤い彗星がムサイでルナツーに挑むような馬鹿な真似はしないと断言。

しかしムサイは目と鼻の先に! そこに至るまでもずっとレーダーに補足されない。ミノフスキー粒子すげぇ。ていうか、ミノフスキー粒子がそんなにすごいなら、もっと全周に渡って死角がないように見張りとかそういう設備作らないと!! 要塞というもののコンセプトが疑わしい。こりゃ、ジオンに舐められるわけです。

そんな視聴者の「?」をシャアはガッチリ受け止めます。

「敵を目の前にしても補足されんとは奇妙なものだな」
「科学戦もつまるところまできてしまえば、大昔の有視界戦闘に逆戻りというわけだ」

さすがです、シャア少佐。ちゃんとシナリオにツッコミ入れてる! ていうか、脚本がさすがすぎる。

ムサイ艦長・ドレンはニヤニヤしながら「少佐、ルナツーをやりますか?」とか訊いちゃいます。
シャアもニヤニヤしながら「ドレン、貴様も言うようになったな」とか返しています。お前ら、仲いいな!!!

そしてシャアはワッケインの裏をかくことをこれでもかと明言するわけです。シャアはワッケインの想像以上の「軍略家」だったわけです。裏の裏をかくんですね。
シャアの目的は「連邦のモビルスーツと木馬を奪う。できなければ破壊する」こと。ガンダムという名前もホワイトベースという名前も、シャアはまだ知らないわけです。

閉じ込められてる男衆。
ブライトが抗議するも、アムロが「無駄じゃないんですか?」とクールに言い放ちます。カイもサラッと料理をとり、「腹がすいちゃしょうがないぜ。食べられる時に食べておかなくちゃいざって時になにもできないぜ、逃げることもな」とかニヒルに言います。正論。リュウもそれに賛同して、アムロに食べるように促します。「食事は銃に弾をつめるようなもんだ」……お前の謎の玄人感、ほんといったい何なの。

ノーマルスーツでルナツーに接近するシャアたち。警戒態勢が本当にザル。ルナツーってそんなに安全な場所なのかってくらいに平和ボケ。ワッケインの「軍規軍規」が通用するのも、平和だからなのかもしれないですね。実際に最前線にいたら「軍規!」とか言う前に死んでますからね。そういう上官は背中から撃たれる。

そしてシャアたち、サクッと侵入してサクッと機雷を仕掛けちゃいます。赤外線探知機があるものの、その張り巡らせ方はとてもザル。ノーマルスーツで侵入してくるとか全く考えてないんですね。シャア一人でルナツー陥落させてるじゃん、実際……。がらーんとした壁とかにも堂々と仕掛けているあたり、誰もドックの方は見てないんですね。見回りとかもなければ、監視カメラもないザルい……。

不意に暇になっちゃったアムロがガンダムの説明をしているが、なんだかよくわからない説明である。が、ガンダムが学習型コンピュータを搭載していて、「戦闘すればするほど戦い方を覚えて強くなる」という明らかにザクとは違う点を強調している。ザクとは違うのだよ、ザクとは! また、アムロは自分が強いのではなくて、ガンダムの戦闘力がすごいんだよ、とさらっと言う。自分の「腕」ではなく、「商材」が優れているのさ……という営業マンぽい。かっこいい。さすがアムロ、デキる男だ。

その時爆発による振動とともに停電。ルナツー派手にぶっ壊されるんですが、いったいぜんたいどんだけ爆薬しかけられてるの。また、いわば生身で持ち運べる程度の爆薬であの威力って、もはやチートじゃん……。さすが宇宙世紀……。

そのピンチの時にワッケインが「マゼランを出撃させる!」とか吠えて、Aパート終了。

Bパート

電源落ちてるから電子ロックがきかなくなり、ドアが開いてしまう。いいのかな、これ……。
そしてなぜブライトは隣の部屋にミライとセイラがいることを知っていたのか……。謎は尽きない。ルナツー、すごいぜ!

満を持してワッケインのマゼラン出撃。「マゼラン」っていうのは、連邦軍の持つ「宇宙戦艦」のことです。たくさんいます。が、ルナツーには一隻? おいおい……。ちなみに後に出てくる「サラミス」は「巡洋艦」。マゼランより一回り小さいです。この時点ではどちらにもモビルスーツ運用能力はありませんが、後に改修されて運用可能になっていきます。っていうか、この時点で一年戦争終わるまでにあと四ヶ月。技術部と製造部かな、すごいな、連邦!!! いや、ジオンの開発能力も大概だけど。

そして拘束されていなかったフラウが、民間人を安全な場所に移せと兵士に抗議。正論である。フラウ強い。兵士もタジタジ。
なんやかんやあって、兵士たちにアムロとブライトのキックが炸裂。アムロ、それは引きこもり男の技じゃない。無重力に適応しすぎじゃね? やっぱりアムロはデキる男である。強い。

兵士を一撃で倒したブライトがアムロに「ガンダムの封印を解け」と命令するわけですが、アムロは珍しく意気揚々と「はい!」と反応しています。ブライトとベクトルが一致したんですね。「理不尽な拘束からの解放」という目的の元、ようやく意気投合したということでしょうか。今回のブライトは結構かっこいい

で、その一方格好悪いのはワッケイン。じゃじゃーんとマゼラン出撃。機雷炸裂! マゼランが見事に出入り口につっかえ棒! シャアってそこまで計算して機雷を設置したのだろうか。だとしたら恐ろしいやつである。運出そうなったとしても、それはそれで恐ろしいやつである。

ワッケインはこの時ようやく「しまった! はかられた!」と、自分の失敗を(それとなく)認めます。
が、撤収中のワッケインがホワイトベースに誰かがいるのに気付き、ガンダムのところに駆けつけます。この期に及んでも頭の固い男である。更にその上、アムロに銃をつきつけたり。聞く耳は相変わらず持っていませんよ、ワッケインは。
そこに今回のヒーロー、ブライト登場。そして銃を前にして言い放ちます。

「あなたの敵はジオン軍なのですか。それとも私たちなのですか」

これがこの第四話の決め台詞ですね。

しかしワッケイン未だに頭固い。軍規がどうのとか吠えていますが、そこにミライさんが突如映像通信で割り込みます。都合よくそこに画面があってよかったですね。
ミライさん曰く、

「軍規軍規! それがなんだっていうんですか。軍人が軍規に従って死ぬのは勝手です。でも、他の民間人がその巻き添えになるのは理不尽ではないでしょうか!?」

前回に引き続き、ミライさんキレッキレ。セイラさんだったらナチュラルに言いそうですが、ミライさんが言ったことに意味がありますね。

そこでパオロ艦長が口添え。二度の実戦経験について触れた上で、「彼らは所詮素人だから、司令官たる君が戦いやすいように助けてやってくれたまえ。ワシが責任を持つ」とか言っちゃいます。「逃げろ!」の印象しかないパオロ艦長ですが、ここに来てかっこいい。今回で死んじゃうんだけども。そして階級社会の男、ワッケインは折れる。(THE ORIGINではワッケインは少将ですが、テレビ版では少佐。パオロ艦長は大佐なので、「軍規」的にもワッケインはパオロにはYESしかないのです)

そして邪魔なマゼランを回避しつつ、ガンダムとコアファイターが出撃。この辺りからセル画の使い回しが増えてきますね。

対するジオンは、シャアザクとザクIIが2機。
今回のシャアはヒートホーク(斧)で接近戦を仕掛けてきます。ヒートホーク初登場! どうして今まで持ってこなかったし? 意外と嵩張るのか? でもって、ガンダムバズーカ一刀両断。切れ味の凄さを見せつけます。
で、ビームサーベルとのチャンバラです。宇宙プロレスから宇宙チャンバラへ変化しましたね! 子どもだった頃から、どうしてビームサーベルと斧がバシッと切り結べるのか不思議だったのですが、まぁ、ミノフスキー粒子ですよね。ええ、ミノフスキー粒子。すげーっす。パネェっすよ。ミノフスキー粒子。

マゼランが邪魔だ、「このままではルナツーは戦わずして全滅するぞ」とブライトが外連味たっぷりに言います。ワッケインはホワイトベースの主砲で排除することを即断。お、意外と判断は速いじゃないか。ワッケイン、イレギュラーにもある程度対応できる男だっていうことが描かれましたね、ようやく。でもワッケインみたいな冗談通じない上司は嫌だな。ブライトのほうが良い。と、思ったら、制作陣の罠にハマったということでしょう。ここまでブライトが憎まれ役・理解してくれない上司役だったわけですが、その役目と流れをこのワッケインに引き継いだ、ということだと思うのです。しかしワッケイン、ガンダムのことなんて考えてません。

マゼラン大爆発が来るとは思っていないアムロは、シャアザクとナントカってパイロットの乗るザクと戦闘中。その最中、「後ろを見もせずに」背後のザクをビームサーベルで撃破します。ここでアムロのすごさなのか、ガンダムのすごさなのかよくわからないけど、「なんかかっこいい」シーンが来るわけです。が、そこにマゼラン大爆発。すげぇ爆風。ていうか、ルナツーが吹き飛ぶんじゃないかってくらいの大爆発です。核爆発ですよね、これ? 

そこで残りのザクが巻き込まれてふわっと消滅。危うくムサイもぶっ飛ばされるところでした。これって要は狭いところで核爆発起きたから、エネルギーが出口一箇所に集中して大変なことになった……てことだと思うのですが、だとしたらどっちみちホワイトベースもただじゃすまないのでは。とか思いましたが、ホワイトベースはシャッターおろしただけで無事。すごいな、シャッター!

またしても母艦がやられそうになったシャアは撤退。しかしなんでムサイはあんなところにいたし? 逃げるシャアを追いかけるガンダムに、シャアはヒートホークを投げつけます! シャアの苛立ちを表した1コマと言えましょうな。的確に弾き返すアムロもさすがです。ガンダムの性能なのかな……。

シャア撃退の歓びも束の間、パオロ艦長が死去しちゃいます。

地球へと向かっていくホワイトベースを見ながら、ワッケインはつぶやきます。
「少なくとも地球までは彼らに任せたほうが良かろう。ジオンとの戦いがまだまだ困難を極めるという時に、我々は学ぶべき人を次々と失っていく。寒い時代だとは思わんか……
ちなみに30億人死んでますからね、開戦後の一週間(0079/1/3~1/10)で。

そしてパオロ艦長、宇宙葬。ホワイトベースから宇宙へと射出されて何処かへ……。
それを見ながらアムロは「父さん……どこに行ったんだろう」と、サイド7の戦いで行方不明になってしまったテム・レイに想いを馳せるのでありました。ここでアムロパパがまだ生きてるってことが示唆されていますね~!

一言

今回はブライトが実質主人公な回と言えましょう。ヘタレで無能な上司役だったブライトでしたが、ここぞという時に行動力を見せてくれました。銃口向けられても毅然と上官に意見しているところも、面目躍如といったところ。ブライトにしかできない仕事というものをきっちりした、ということでしょうね。あと、ミライの援護射撃も切れ味鋭く、フラウの正論も強い。今回のセイラさんはほぼ活躍ナシでしたが、それもあって二人の女性クルーが目立てました。セイラさん出てくると全部持っていっちゃうからね。
軍人と民間人の立場の違いや、考え方の違い、そしてホワイトベースとガンダムを扱っているという責任感のようなものが、ホワイトベースクルーから伝わってきました。

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