好きな小説の「ファンアート」、描いたら迷惑……???

エッセイ

以前、こちらでも書きましたけども、時間も経ってるし、私の立ち位置も変わったということで改めて書いてみたいと思いますよ。

ちなみに私はもう文章書きではありません。絵描きに寄せていっているところのただの人です。小説については独自サイト持って運営していたりもしますけどね。それはそれとして。

ファンアート、送ってもいいの?

結論から言えば「もちろんOK(ていうか送れ)」ですが、ざっくり三つくらいその根拠を挙げてみたいと思いますよ。

文字書きにとって、第三者が「どう見てるか」はとっても気になるもの

これは「作家自らが絵を描けるか描けないか」は関係ないと思っています。「自分が表現した人物が、他人の頭の中でどういう描かれ方をするのか」について、非常に関心があるものだと私は感じています。自分の描写力に不安がある作者にとっては不安を払拭する材料になり得るでしょう。しかし、以下のような不安もあるはずです。

もし、作者の脳内と自分の絵に乖離があったらどうしよう?

いいんです。あなたが作者の文章から得た情報・印象で描くわけですから、少なくともあなたにとっては正解。描写をまるっと無視してテキトーにつらーっと描いた……なんていうのはちょっとアレですが、わざわざこのページを見てるアナタがそんな事をするとは思えないので、アナタの描くものが正解です。たまに文句言う作者もいるっちゃいるようですが、もしそんな事言われたら言ってやってください。「あんたの描写力が低い。情報が足りない」と。

ファンアートって、「あなたの作品が好きです」とか「読んでてビビっときた!」とかそういうトリガーで発動して、しかももちろん無償で贈るものですよね。ってことは、作者が文句を言うのはおかしいと思うんですよ。無論のこと、そのファンアートをして「(俺が描いた)これが正しいイメージだ!」とか言っちゃだめですよ? でもそうじゃない限り、作者は黙って受け取っとけと思うんです、たとえ不満があったとしても。なので、遠慮なく描いてやりましょう。ただ、作者の気質ってのもあるので、もし「よくわからないなー」なんてことがあれば、何らかの手段で訊いてみたら良いと思う。大胆にもFA贈ろうって人が質問できないとは思えないぞ! 私ならこっそりかきあげてDMで「煮るなり焼くなり」って言うかな。気難しそうな人には。

自分、まだヘタだから……

うっせーうっせーうっせーわ。「ヘタだから●●」っていうやつは一生ヘタですわよ。「この作品のワンシーンをどうしても描きたい!」とか思って、なんとかかんとかでも描けちゃった(かもしれない)なら、もう突撃あるのみ。スタンピードですよ。

その後、絵描きとして成長して「なんであんなクソヘタな絵を送ってしまったんだ自分!」とか思ったとしても、それはそれ。何なら同じような構図でバリっとしたのをもう一回描いて送ればいいでしょ。ヘタを理由にためらっちゃいけないのですよ。パッション。大事なのはパッション。冷めない内に。

文字書きは基本的に、リアクションに飢えている

作者というものは、自作が「空気」になってないか常に不安を抱える生き物

いや、「一日1万PV普通にいきますよ?」とかいうけしからん文字書きは知りませんが(火炙りにしろ!)、そうじゃなくて、嫉妬で呪い殺されない程度の文字書きは総じて「何か反応がほしい」と思っている生き物だと私は信じています。とにかく「自分の作品、空気じゃないよね!?!??!?!」という不安を抱えて生きています。だから、それこそね、評価でも足跡(カクヨムなら♡ですね)でも、できればレビューや感想、コメントなどがあったらしばらく生き延びることができるんです。小説の作者ってやつは業が深いので、それだけでは生きていけませんが、生き延びることはできる。

ファンアートで作者を殴って✕✕してやれ

そしてファンアート。できれば前述の評価とかと並行して贈ってあげて欲しいんですが、こういう「普通じゃない」リアクション(ファンアートは普通じゃないリアクション!)はすごいエネルギーなんですよ。

――これら「普通じゃないリアクション」てのはね、作者を尊死させるに足る一撃です。絵描き的にはメラかもしれないけど、小説家的にはメラゾーマなんです。あ、でもご心配なく。業の深いアマチュア小説家という人種は、喜びの炎に焼かれて死んだなら強化されて復活します(※否定的な炎に焼かれたらナチュラルに死にます。勘違いしないこと)

なのでぜひとも、遠慮なく尊死させましょう。アナタのファンアートが、アナタの好きな作品の質を高めたり、連載が続いたり、次回作が出たり……といった具合にとても役に立つのです。あるいは作者そのものに強大なバフがかかり、それ以後の作品のレベルがぐわーっと上がる可能性すらあります。人間なにかしらきっかけがあればズバーンドカーンと大きく成長しますからね。アナタの贈る一枚の絵は、そのきっかけというやつを作れるかもしれない。かっこよくないすか?

描いてくれた人の心に、その作品が刺さったという証拠!

そもそも刺さらなかったら絵なんて描きません。刺さったから描いた……だから「ファンアート」っていうんです。作者は「作品で読者の心を刺し貫く」事を狙っていると思います。私はそうです。ええ、私はそうですよ。セイレネス・ロンドをよろしくね!(ダイマ

……ともかく、ファンアートをもらうということは、もちろん純粋に「すっげー!」とか「やったー!」とかそういう感じに語彙力が崩壊するほど嬉しいことなんです。これを冷静に考えると、つまり、「誰かの心に刺さるような作品だったという証拠」の「実体」を得られたということでもあるんです。「こんなにうれしいことはない(CV:古谷徹)」わけです、アマチュアWEB作家にとっては。プロにとっては、売上だったり何だりするんだと思うんですが、私はプロになったことがないのでわかりません(チクショウ

というわけなので、「何か作品にまつわる絵を贈りたい」と思ったなら描くべきなのです。がっつりとね。もっとも、その絵は作者さんに譲渡されるでしょうから、仮に表に出てこなくてもがっかりするべきじゃない。作者的にもあまりおおっぴらに自慢するのもなぁ、なんて方もいらっしゃいます。だから「喜んでなかったんだ(´・ω・`)」とか思ったりすることなく、描きましょう。贈りましょう。そして、なにより、絵のトレーニングを頑張りましょう。FAを描くにあたっては、未熟で悪いことはないにしても、上手いに越したことはないのです。コレは真実。がんばりましょう!

というわけなので、しっかり作者に熱量ぶつけてやってくださいな。遠慮は要りませんよ、もったいない。大事なのはパッション。そして熱量。そして他人のために絵を描くって作業。これは絵のスキルアップにも大いに繋がるところです。がしがしやりましょう!

ていうか、絵を描ける人は希少種なんだってばよ

最後に描いておきますと、そもそも絵を描く人は希少種なわけです。で「小説を読んで」、「絵を描きたいと思って」、「実際に描ける」人は、とても少ないんです。なんとなく感じてると思いますが。

そしてそんな人が自分の作品を読んで、ピンポイントに自分の作品に対して(多少なりとも時間を費やして――そしてそれはともすれば小説を読んだ時間を凌駕する)絵を描いてくれたというその事実だけで作家は死ぬ

その尊死体験は必ず作家の力になると思います。個人的には問答無用で送りつけてやれよとは思いますが、心配ならその作者さんに「描いてもいいかなぁ」と訊いてみてからでも良いと思いますよ。作家もスタンスはそれぞれですからね。ただ、「描きたいと思った!」という情熱を伝えるのだけでも極めて有効なので、とにかくまずはファーストアクションを作家に。そのパッションを伝えられて嫌な気がする人はそれこそ本当にレアだと思います。

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