前の記事では「★100以上」の人気作を分析してみたのですが、今回は「★100未満」の現状「惜しい」作品にスポットを当ててみました。抽出作品数は何と400作品。
さぁ、どうなったでしょうか。
抽出条件
- ジャンル:現代ファンタジー
- 文字数:8万文字~
- ★:100未満
- 人気順タブを利用して、上位400作品
では、抽出してみてみましょう。
抽出結果(5位まで)
順位 | タグ | 出現数 |
1 | 暴力描写有り | 209 |
2 | 残酷描写有り | 201 |
3 | カクヨムオンリー | 110 |
4 | 性描写有り | 100 |
5 | ライトノベル | 98 |
なんと、★100以上作品と全く同じ傾向になりました。「暴力描写有り」の比率が少し下がってはいますが、並び順まできっちり一緒です。「ライトノベル」タグはもう必須でいいんじゃないかな。
抽出結果(20位まで)
順位 | タグ | 出現数 |
6 | 学園 | 63 |
7 | バトル | 58 |
8 | 魔法 | 55 |
9 | 恋愛 | 48 |
10 | ラブコメ | 39 |
11 | コメディ | 38 |
11 | ファンタジー | 38 |
13 | 妖怪 | 36 |
14 | 現代 | 33 |
14 | シリアス | 33 |
16 | 異能 | 29 |
17 | 女主人公 | 26 |
17 | 青春 | 26 |
19 | 異世界 | 25 |
19 | 主人公最強 | 25 |
★100~の方では圏外だった「シリアス」が若干出現しています。全体の8%くらいでしょうか。上位層とはポイント数で倍となっており、この辺に「書きたいもの」と「求められているもの」の乖離が見える気がします。しかし、おおむね上位層とは「学園」「バトル」「魔法」「ラブコメ」「妖怪」「異能」というタグを見る限りは共通しているようにも見えます。
とすると、上位層との違いは何なのか
……ということになりますが、考えられるのは「タイトル」「キャッチコピー」「あらすじ(の最初の所)」「本文(の最初の所)」の違いです。ここまでくると実力勝負って気もするのですが、とにかく「現代ファンタジー」では「シリアス」はウケないことは覚えておく必要があるかと。
そもそも「シリアス」自体ニッチだと思うんですけど。いや、「ニッチ」というよりは、「読むに耐えられるレベルのシリアスを書くのがすごく難しい」のかななんて思ったりもします。シリアス路線というのは、作者の自己投影、そして自己陶酔になりがちだからです。他人はそんなことに関心持ちませんしね。だったら、当たりはずれの少ない(ハズレても気分よく次に行ける)コメディ路線の方がウケます。それでもなお「シリアス」に行きたい方は、茨の道を歩むことになることだけは覚悟しておいた方が良いかと。
前回~今回のタグ比較分析で、タグや方向性自体には大きな差がないことがわかりました。では、なぜ、上位作品が上位にいるのか。なぜ★100個すら難しい世界で1000個を超えるような状態になっているのか。いくつか注目の個所があるので、次回はそれらを見ながら考察していきたいと思います。
【WebCampPRO】さて、今回の記事は参考になりましたでしょうか。
それでは良き執筆ライフを!
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