というわけで、私が小説執筆時に使っていた&今もブログやら仕事やらでフル活用しているエディタについて紹介しますよ。生涯で最も長時間触っているエディタだと思う。
Visual Studio Code
ブログでも小説でもそうなんですが、私は「文章を書く」際に使うソフトは「Visual Studio Code」一択です。何しろ、保存しなくていい。保存したければもちろん保存できるんですが、保存しなくても自動的にこっそり保存してくれる。Visual Studio Code(以下VSCode)がもし仮に落ちたとしても、次に立ち上げた時にはちゃんと前回書いたところまで残っている。すげぇやつです。それだけでも圧倒的に執筆にいいんですが、こいつ、もっとすげぇ機能が色々あるんです。追加できる機能を含め、そのスペックは鬼のように凄まじいので、今回は小説執筆に限ってお話をしていきますよ。あ、ちなみにVSCodeは無料です。
VSCodeはこちらからダウンロードできます。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/visual-studio-code/
自動保存機能
前述の通り、「自動的に保存してくれる」という。昨今のエディタでは珍しくはない機能ですが、仮にファイルを作っていなくても保存してくれるという点ではやっぱりすごい便利。(2022/11/14追記→)ただし以下の設定が必要です(外部サイト)
便利。私も小説書く時にはこのVSCodeなしではやっていられませんでしたね。昔はEvernote使っていたんですが。それにほら、よく「保存忘れて●千文字消えた」なんて聞きますよね。私としてはなんで自動保存エディタ使わないんだろとか思うんですが。まぁ、そんな嘆きもこのVSCodeをぶち込めば解決です。それにVSCodeはなによりタブエディタなのでいくつものファイルを同時に開いておけるんですよね。しかし、それだけではないのです。
タブエディタ
↑で言いましたが、タブなんです、タブ。画像にある通りタブ。これ、メモリが許す限り開けるんじゃないかな、知らんけど。
しかも同じファイルを画面分割で見られたりするんです。これはあんまり小説では使わないかもしれないんですが、プログラマやってたりすると意外と使う。それにあれですね、タブですから、「設定資料」とかを常に開きっぱなしにできるのは便利。たとえば右画面に設定、左画面に本文とかできるし、3画面分割とかすれば登場人物も置いておける。とても便利。だがしかし、VSCodeのやばいところはこれだけじゃない。
フォルダ管理ができる
フォルダごと開く!
そう、フォルダです。フォルダをまるごと読み込んで置いておけるんです。どういうことかわかりにくいかもしれないんですが、どんなアプリケーションにも【ファイルを開く】ってあるじゃないですか。そこに【フォルダを開く】が追加されてる感じです。で、これで「フォルダを開く」と、その中にある全ての読み込み可能なファイルが、VSCodeの左端の窓にずらりと表示されるんですね。こんなかんじに。
ここでは私の「セイレネス・ロンド」の第一部~第三部をまとめてVSCodeで開いています。画像では第一部と第二部が見えてる感じ。
小説でエピソードごとにファイルを作ったりすると、いちいち読み返したり検索したりするのが面倒で、一個のファイルで作ったりしますよね。でもそれだと何かと不便なときもあると思います。そういう時にエピソードごとにテキストファイルを分けたりすることもできて、管理も難しくはない。……そういう選択肢が増えるという意味は大きいですね。また、「カクヨム」だと自分でUPしたものをバックアップとしてカクヨム的にフォーマットにしたものをダウンロードすることができるんですが、それはフォルダにエピソードがずらり。まさに上の画像のように入っています。そこからたとえば公募用に原稿を調整したり管理したりする……なんてときに超便利。わざわざ.txtファイルをコピペして連結しなくても利便性は下がりません。
フォルダの中をまるごと検索!
システム系の人ならgrepってやつを使いこなしちゃうと思うのであんまりアレですが、一般の方はgrepってなんぞやな感じでしょうし、そもそもコマンド使えというのは殺生な話。ところが、このVSCodeでは、普通の検索と同様に「開いているフォルダ」の中を検索して、結果を出力してくれるんです。しかも、検索対象フォルダは一つ二つに限りません。いくつもフォルダは開けるので、やろうと思えば全フォルダのテキストファイルの中から特定の単語を検索したりすることもできるんです。この画像を見てください。先述の通り、「セイレネス・ロンド」の3つのフォルダを開いている状態ですが、それをまとめて検索しているのがわかります。
これにより「あの単語どこで使ったっけ」とか「●●はどこで初登場だっけ」というのが一瞬でわかります。ファイルをいちいち開いて検索して……なんていう無駄を完全に除去できるんですね。
とにかくこの機能が便利すぎて怖い。小説書く人なら、この機能の恐ろしさはすぐピンとくるはず。
プラグインがすごい
プラグインっていうのは「追加機能」のようなものだと思ってください。「このプラグインを入れるとこういう機能がつきますよ」的な。そうやってVSCodeを自分好みに成長させていくわけですね。VSCodeをインストールしたら、以下の見出しになっているワードで検索するとすぐに見つかります。
CharacterCount
個人的におすすめしたいのが、「CharacterCount」。以下のような機能です。
- すべての空白文字(全角/半角スペース、改行、タブ)
- ルビ範囲指定記号(《》)とその中の文字
- ルビ開始記号(「|」、「|」)
小説投稿サイトに参加してる方なら、この意味がわかりますよね? ルビとかを除いた「本当の文字数」をリアルタイムにカウントしてくれる機能です。コレ本当に便利。モチベーション維持にも大いに役立ったものです。
Convert Ruby
そしてこれ。HTML形式と小説投稿サイト形式のルビをコンバートしてくれるというやばいやつです。コレは解説が難しいのでアレですが、私には超役立ちました。ここで紹介した2つのプラグインは、どっちも小説書きさんでもある8amjpさんの手によるものです。小説投稿サイト経験を生かして、WEB小説書きさんに使いやすい機能を作ってくださったわけですね。是非おためしあれ。
Markdown All in One
実はこの記事、この「Markdown All in One」というプラグインの機能で書いています。これ、小説本文では使えない機能ですが、「設定資料」を書く上ではやばいほど約にたちます。簡単に見出しをつけれたり、目次を自動生成してくれたり、とにかくやばい。特に知識がなくてもすぐに使いこなせるくらいの簡単さですし、VSCodeの左にマークダウンで本文書いて、右側にその画面を表示させておく、なんてこともできるし、本文を左、設定資料(マークダウンで整形済み)を右に表示、なんてことも。自由度が極めて高いのもVSCodeの特徴です。
ちなみに↓の画像がこのブログ記事の下書きです。左の画面で執筆し、右の画面で見栄えを確認しています。が、たとえば、このようにキャラクター紹介を書いて、右の画面に表示しておきます。で、左の画面は小説本文タブに切り替えると……なんと、ウィンドウを切り替える必要なく常に自作資料を見ながら執筆ができるのです。
更にその上、こうして整形したマークダウンの画面をたとえばPDF出力したりできちゃうんです。表も作れたりするので、かなりかっちりした設定資料をPDFにできる。これ、思ってる以上に興奮すると思いますよ!(笑)
7/15追記
↓のページも、[Visual Studio Code] + [Markdown All in One]で書きました。
マークダウンエディタについての記事も書きました。ぜひ。
2021/12/25追記
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